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春待ちツェラミカコラム
春待ちツェラミカ第2話
『ポーランドの切り紙細工』

ポーランドの各地方には、田舎暮らしの中で民間伝承されてきた豊かな文化があります。
宗教的信仰や慣習、生活の道具や装飾品、民族衣装、音楽と舞踊、それらが披露され人々が集まる祭。
近年は、商業的な目的で使用される場面も多いですが、それでも人々の暮らしの中に継承されているのです。

本日はそのようなポーランドの民間伝承文化の中から、ウォヴィチの切り紙細工をご紹介します。
地方によって切り紙のテクニックやデザインは異なりますので、ウォヴィチの切り紙細工はその一例です。

ウォヴィチは首都ワルシャワの西に位置する小さな町です。
華やかな花の刺繍とストライプのスカートが美しい民族衣装でもよく知られています。

この町で、羊毛鋏を使用して窓や室内の壁の装飾として作られるようになった切り紙細工には、
庭や野に咲く花、ニワトリや馬などの身近な動物たちを表すデザインが多く見られます。

イースターやクリスマス、結婚式や祭などの暮らしの場面をモチーフにして、
民族衣装を着た人物も登場するような、とても見応えのある作品も見られます。

もう少ししてイースターが近づいてくると、街の中央広場などにイースターマーケットを開催するための準備が始まります。
大きなマーケットならステージやたくさんの屋台が設置されます。
お花屋さんの前には水仙の花やネコヤナギの枝が、レストランの前にはテーブルも出始めます。
私は3月にポーランドを訪れることが多かったので、このような場面を見る機会に何度も恵まれました。

ステージでは民族音楽が演奏されて、その地域の舞踊団が踊ります。
その音楽を耳にしながら、立ち並ぶ屋台をのぞいて買い物を楽しんだり食事をしたり。

その中には切り紙細工を紹介する屋台もありました。
ウォヴィチのカラフルな花やニワトリを描いた作品たち、
クルピエの1色の紙から切り出される生命の樹を表現した繊細な作品たち。

訪れるたびに、作家さんから直接、祭の屋台で各地から集まる売り手さんから、
ツェペリアや土産物店で出会って「素敵な切り絵だな!」と感じていろいろな作品を入手してきました。

屋台の人たちと、知っているポーランド語をなんとか並べておしゃべりするのも楽しいものです。
気づくと、私は英語、相手の方はポーランド語になっているのですが、
互いにわかった気になって笑っておしまい。そしてまた次の屋台へ。
ポーランドから持ち帰った作品たちにはそんな楽しい思い出も詰まっています。

ポーランドの工芸品にご興味のある方に、かわいいものが大好きな方に、
ぜひ知っていただきたいと思い、そんなコレクションの一部を販売します。
ネットショップ、岡崎店、神戸店にてご紹介していますので、ぜひこの機会にご覧ください。

切り紙細工が好きすぎて、自分でも作り始めた私が、
この度「切り紙体験&お話会」を開催したいな〜と考えております。
みなさま、ご興味ありますか?詳細が決まり次第お知らせします。
ぜひ、ポーランドのことをおしゃべりしながら、自分だけの作品を作って楽しみましょう。

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